その後も二人は何度と無く会瀬を重ねて行くが経験を積んだ事でカズキの技術も格段に進歩して行き、ムード作りの方法に正しいキスや愛撫の仕方、結合してからの動き方や上手な体位変換に加え、射精をある程度コントロール出来る様になる等の様々な責め方を修得して行き、遂には自分だけの激しい交わりを見出だす事が出来たのだ。
一方のリディアも彼との性交に慣れて感度が上がり、クリトリスやGスポット、果てはポルチオ等各性感帯の開発にも成功した為に余程手抜きをしない限りはセックスで必ずイッてくれる様になった為に気持ちに余裕が持てたカズキはより集中して行為に臨める様になった。
そんな二人の思いと関係は留まる事無く加速して行き、正に”これからもっと楽しくなる”と言うその時に、青天の霹靂とでも言うべき事態が降り掛かるがそれはカズキ、リディア何れの所為では無くて、お互いの国家間での外交上のトラブルに原因があったのだ。
「カズキ・・・」
「・・・・・」
「嫌だ、嫌だよ・・・!!」
二人きりの秘密の約束結ぶと共にお互いの両親から”許嫁”と認められ、”今回の事が終われば必ず結婚させる”との御墨付きまで頂戴し、已む無く引き下がりはしたモノの、やはり簡単には納得が行かずにどうしてもリディアはカズキを離したがらない。
涙目で彼を呼び止めて見つめるが其処にはもう、あの勝ち気でお転婆な少女ので無くて、一人の乙女の姿があったが正直な所、それはカズキだとて同じであった。
中澤もカンツォーネも一応、中央とパイプがあって其処からの情報では今回の事は政治・経済両面の事情から、どんなに長くても六年程で解消するとの答えを得ており、終わりだって見えていた、しかし。
「・・・帰って来るよリディア。僕は必ず帰って来る」
「・・・本当に?」
「ああ、本当だ」
「絶対の絶対?」
「うん、絶対」
「絶対の絶対の絶対に?」
「ああ、勿論」
「・・・解った」