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リターンズ その2

御法屋 金帯 2015-06-14投稿
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 そのままトイレの中で二日間程愛を交わすと目にも止まらぬ早さでシャワールームに駆け込み、其処でも更に一日近く性交を行ってから汚れを落として身形を整え、何事も無かったかの様に教室へと戻って来る、と言った事を繰り返したが、しかもそれだけではいずれ自分達だけが不自然に歳を重ねてしまうと考えた幸人は、自身と彼女に合わせて調合した、テロメアに働き掛けて細胞分裂した際にも染色体が減らない様にする薬を飲む事にもしたのだ。

「あなた・・・」

 不器用ながらも二人の為に色々と考えてやってくれるこの幼馴染みの青年夫に最初は驚きや戸惑いもあった早苗もすっかり彼色に染まり切った今では大なり小なり四六時中、彼の事を考えては熱い視線を送ったり、居ない場合は自然と熱い溜め息を漏らす様になっており、挙げ句余りにも刺激を受け過ぎて癖になってしまったのか、時折疼いて来る股間に密かに手をやって必死に堪える。

(・・・そろそろかな)

「ねぇ早苗。”夫婦籠り”って知ってる?」

「メオトゴモリ・・・?ううん、知らない」

「実は東雲の家に来てくれた嫁には皆、これをやって貰う決まりがあるんだけど。要するに暫くの間、夫と二人っ切り過ごしてその癖や習慣、生活の匂いなんかを感じて貰う事が目的なんだ」

 一方でそんな妻の様子を伺っていた青年がある日、帰宅すると同時にそう声を掛けるが案の定、少女は首を振るモノの、ハッキリ言ってそんな掟や家訓等、東雲の家には存在しておらず(ただし類するモノならば確かにある)、知る限りでは恐らく父母を含む自分まで続く家系の中で、先祖の誰もがやっていないだろう。

「これを受ける場合、別世界の部屋に入って生活をして貰うんだけど・・・。そこでは僕の言う事に従って貰う、勿論変な事はしないよ、約束する。だけど君にもそれを誓って貰いたい」

「・・・う、うん。良いよ。幸人だったら信じられるし」

 本当は少し怖かったけれどしかし、早苗はそれ以上に目の前の夫を信用していた。

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