「それでもやらなくてはならないんだよ」
「はい・・・」
リブとなって早二年、一年半前に犯罪組織の壊滅任務でデビューし、以後はセフィアリアと共同ではあったけれども着実に成果を挙げていたメリアリアの表情はしかし、どうにも浮かないものだったが、彼女とてこの役目の重大さが解っていない訳では無く、むしろ国民達の平穏を影日向に守り抜いてきた先達に畏敬の念すら覚えた、だが。
それでも怖い、正直言って怖いのだが当たり前であろう、彼女だってまだ十歳になったばかりの女の子なのだ、怖くない訳がなかった、それに。
もう一つ、彼女の心を悩ませていたのが“人殺し”に付いてであった、このまま任務を続けてい行けばいずれ必ず人の命を絶たなければならない場面に出くわすだろう、そうなった時に果たして自分は決断が出来るのだろうか、と言う疑問が後から後から湧き上がって来て止まらなくなってしまうのだ。