それに加えて相手の戦力など全体像がまだ不明な上に犯人の目星すら付いていないのである、解決には相当な労力を要するだろう。
「調査は必ず二人で行う事。・・・良いね?」
「はい、セフィアリアさん」
「・・・・・」
(顔に、生気が蘇っている・・・っ!!)
一方で今後についての指示を出しつつも内心、セフィアリアは愛弟子の変化に気付いて、驚愕するが、心力が枯渇していた半年前とはまるで別人である、一体何が起こったのか。
(・・・自分の生き甲斐に出会えたのか・それにしてもこの子に勇気と生きる力を与えてくれる存在とは)
それを成し得るだけの実力と人格を持っている生徒が、ここにいると言う事かとその正体に多少の興味を抱いた孤高の女王の口元が、ほんの僅かに緩んだ。