「普通は居ませんよね?こんなご時世、折角掴んだ教師の、それも常勤の立場をわずか一年で捨て去ろうなんて。ツメが甘いと言わざるを得ませんね、むしろ随分とあっさり正体をばらすような真似をしていたので罠かと疑いましたよ」
「・・・それはお互い様だ、セフィアリア」
「・・・・・」
「頼む、見逃してくれ。お前とまともにやり合っても勝てん、それに私には使命があるのだ、重大なる使命が!!」
「・・・・・」
コーネリアの仲間としての最後の礼儀であり、素直な懇願にしかし、孤高の女王は頭を振って応えるが使命ならば彼女だって背負っているのだ、見逃す訳には行かない。
「く・・・っ!!」
一方でそれを見た銀髪の美姫は体を屈めて窓ガラスへと体当たりをかますとそのまま、破片共々校庭へと落着するものの、そんな彼女を迎え討ったのはセフィアリア本人ではなかった、彼女の弟子で次世代の女王であるメリアリアであったのだ。