「あの少年と少女、大事にしてやる事だ、今はまだお互いに自覚は無いが、いつかきっと、相手が生まれて来てくれた事に、巡り合えた事に感謝する日が来るだろう、永遠の愛を誓う日も来るだろう、その時まで支えてやるのがお前の責務だ」
「御心のままに・・・」
そう言って再び、深々と頭を垂れる亮太郎はやや複雑でありながらもしかし、大満足と言った表情を浮かべていた、それは自身が何よりも伝えたかった事を、蒼太がしっかりと受け継いでくれていると感じたからである。
それは本来ならば、人を傷付ける目的としたモノ等では決してなく、ただただ自分の思い描いた道を信じてやり遂げようとする強い意志、あるいは大切な人を守ろうとする、どこまでも一途でいじらしい思い。
かつて日本人の誰もが持っていたとされる、太陽の如き輝きを放つ精神的な力の大本”大和魂”である。