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アルビレオ43

エレクチオン 2018-06-14投稿
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 その逞しい腕に抱かれてその言葉を聞いた時、真白は心底ほっとしたと同時に彼に対してとても申し訳ない気持ちになった、留火はこんなにも自分の事を思ってくれていたというのに、待ち望んでくれていたというのに、自分はこの一月の間、何をためらっていたのであろうか。

「・・・たかった」

「うん?」

「わたしも、会いたかったよう。留火あぁぁっ!!」

 そう叫ぶと同時に、真白は泣きじゃくりながら彼に抱き着いていた、“ごめんなさい”と何度も繰り返しながら。

「ごめん、なさい。留火ぁ。わたし、わたしぃ・・・っ!!」

 そんな彼女に対して留火はしかし、何一つとして文句を言わなかった、ただ“うん、うん”と頷いて、その背中や頭を優しくさすったり、撫でたりしてくれていたのである。

 やがて。

 落ち着きを取り戻した真白は嬉しくてたまらなくなってしまったのであろう、自分から顔を擦り付けたり、体を強く押し付けたりしてくるようになったのだが、しかし。

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