それは同時に快楽もまた倍増する事を意味しており、いまや半狂乱となった真白は彼氏の前で思う存分痴態を晒す。
もっとも。
最大の性感帯である生殖器にタップリと愛する留火の、それも媚薬フェロモン入りの精液を打ち込まれた彼女は既に、元に戻れない状態にまで追いやられてしまっていた、否、最初からそうだったのだ。
思えば留火は子供の時にはいつも自分の側にいてくれたし、寂しい時や負けそうな時などは自然と寄り添ってくれた、話し相手になってくれたのだ。
何か困ったことがあると多少、強引だったけれども手を引っ張ってグイグイとリードして行ってもくれたのだがそれは単に幼馴染だったから、と言う訳ではなくて、今にして思えば彼なりの優しさ、気遣いだったのだろう、多分。
そしてそれは、両親の都合で離れ離れになってからも同じであった、正直慣れない異国での事、泣きそうになった事だって一度や二度ではなかったがしかし、それでも彼とのことを思い出すだけで夢を描く事が出来たし、勇気をもらえた、要するに彼女はずっと留火に支えられて生きてきたのである。
・・・最後の最後は、ちゃんと自身で道を切り開いてきたのだとしても。