「ああん♥もう、留火ったらぁっ。恥ずかしがり屋さんなんだからっ!!」
「あ、あああ・・・っ!?」
そう叫んで真白は心底嬉しそうに恋人に抱き着くがあの日以来、既に何度となく肌を重ね続けて来た二人はめでたく恋人同士となり、ラブラブな日々を送っていた、初体験の直後に改めて、留火がちゃんと“好きだから付き合ってください”と告げたのである。
当然、それを真白は受け入れたのだが問題はここからだった、彼女は姫騎士ウルスラの秘宝を守護する“クイーン・オブ・レガリアス”の一人であり、その事もあって純潔を守り抜いて来た、レガリアスでいる為には乙女でなければならず、特に心に秘めたる思い人がいることが最も良しとされていたためだ。
なぜか。
これには諸説あるものの、一般的に穢れを知らない生娘の方が精神をまっさらな状態に保ちやすいとされていて、尚且つ熱い片思いこそが、この地球上でもっともピュアな愛の形、即ち“見返りを求めない、一途な愛”に近いとされていたからである。
そしてそれらに秘宝の持つ神秘の力が加わった時、“奇跡”と呼ばれる現象が起きるとされていたのだが、現に彼女達レガリアスはその力を駆使して巨大な悪と戦い続けていたのだ。