まだ無垢な童顔の、色白ツルペタボディの持ち主でしかなかったこの幼女は、一方ではそういった事柄についての理解があったし、またその身体能力も同年代の女子は勿論、少し年上の男子にだって負けないほどに高かったのだ。
「・・・何をしているの?」
「なにって、決まってんじゃん。さっそくバトるのよ、あんたも格闘技、習ってるんでしょ?」
それを見抜いたアーシェは“危害を加える気はない”とか言っていたにも拘らずに瞬時にファイティングポーズを取るが、この時すでに彼女の体は色黒で筋肉質、腹筋も割れて来ていた、だが。
とは言ってもそこはやはり女の子である、胸やヒップなどは早くも少しずつ膨らみ始め、また徐々にではあるが全体的に見た場合、女性らしい丸みや柔らかさなども出始めていたのだ。
「やめて、やめてったら!!」
「ごちゃごちゃ言わずに戦いなよ!!」
で、勝負は始まったものの何分にも足場の悪いお風呂場での事、しかもまだまだ未熟な二人はバランスを取る事もおぼつかずに結局は単なる取っ組み合いに終始する事となった。