おいおい、私!今までが今までなだけに、素直になりすぎだっ!こんなんじゃ笑われてしまう。
キムラ「ん…?おう、いいぞ。夕方行くからだいたいの場所メールして。」
はぁっ?と拍子抜けしつつも嬉しかった。そして夕方…
「ピンポーン」
インターホンの音で私の心拍数は最高に上がった。
ワタシ「どうぞ〜。開いてるよ!」
キムラ「失礼しまぁす…」
恐る恐るドアを開けたあいつの手には、大きな花束が握られていた。
キムラ「退院おめでとうございます。」
何だよ、かしこまったりして…花束なんて持ってこられて、もう私のモヤモヤは爆発してしまった。
ワタシ「木村…逢いたかったの。すごく木村に逢いたかった」
花束に気を付けながら、私は木村の胸に顔を埋めていた。自分で自分の耳まで赤くなっていくのが分かる。でも止められなかった。私は木村が好きになってしまった。
キムラ「おっ…と…なんだ優、よしよし。」
意外にもからかわれるどころか、頭をなでられている。体中が熱い。涙が出そうだ。ずっとこうしていたかった。
キムラ「なぁ、優。とりあえず花生けてよ。」
木村は少し照れながら言った。
ワタシ「あ…ごめん!ありがとう。こんなにキレイなの…部屋で座ってて。」