「また、土曜日、こないか?」
こんな事言って大丈夫だろうか…
「…どうして?」
どうして?って聞かれると答えようがない。「変な事…しない?」この質問にはさらに答えにくい…
「…お兄ちゃんは…私の体が欲しかったのよ…」
「あ、いや…」
「いいの、あの時は私もそうだったから…」「いや、…」
「お酒も入ってたしね…がまんできなかったんだよね?」
それは確か。でも…今は…なんか違うような気がする…
どうして念を押すんだ?
「リセット…しよ。」アサミは兄貴のボクをまるであやすような優しい笑顔を作った。
「オレ…ずっとお前の事…待ってた…」
「…どうして?…また…したかったから?」ボクは喉の奥から言いようのない熱い塊が飛び出しそうな気持ちだった。
「それもある…でも…」
アサミの澄んだ瞳は続けて、と言っている。「オレ…お前に…恋してるのかも知れない…なんか…おかしいけど…」
「そんなこと…言っちゃ…だめ…」
アサミは飲み終わったコーヒーカップをいじりまわしている。
「錯覚だよ…変な事言わないで…私、妹だよ?」
「変だよな…」
「変よ…」
「…自分でも…そう思うけど…好きだから…仕方ない…」