かなり蒸し暑い日が続いている。ナオちゃんはドンヨリした夜空を仰いだ。
「明日は雨かしら。」「そうかもね」
ボクは気持ちの整理も着かないまま、ナオちゃんと付き合い始めていた。面倒臭いから、もうこのままでいいような気がし始めている。 空はもう重さに耐え兼ねて、ポツポツと漏らし始めた。天気予報よりだいぶ早い。
多分、今からボクのアパートへ来てセックスする。
ボクは彼女との初めてのセックスの時に心の中を悟られてしまった。
「時間かかる?」
終わった後の彼女の第一声が、それだった。ナオちゃんをまともに見つめるのに時間が必要か…確かに最初のボクは気もそぞろだったと思う。今は幾分落ち着いたのか、そんな会話もなく、ボクらは行為を終えた。
メール…
「妹からだ…」
「アサミちゃん…だっけ?」
『これから行っていい?』
『今彼女が来てる』
返信した後、どうしようもなく溜め息が漏れた。
「心配ごと?」
ボクはナオちゃんに、今夜は帰ってもらうよう頼んだ。彼女は素直に聞き分けてくれた。
一人になって、よせばいいのに、アサミにメールした。
『どうかしたのか?もう一人だから来てもいいよ』
数分後
『今彼とホテル』