ボクは部屋に閉じこもって、しばらく姉ちゃんと口をきかないことにした。冗談じゃないぞ、まったく…
30分くらいして、姉ちゃんが声をかけて来た。
「拓ちゃん、まだおこってんの?」
ボクは部屋の扉を開けた。まだ拗ねた顔して…
「悪かったよ。お姉ちゃんもいろいろ不便で気が立っちゃって…」ボクは台所へ戻って、姉ちゃんとテーブルについた。
「わかってるけどさ、姉ちゃん、も少し優しくしてよ…」
ボクの本音だった。
姉ちゃんも少しまじめにうなづいた。
「お風呂だけど…」
「ちゃんと洗うよ」
「そんなに暑いなら拓也も脱いで入る?」
それはちょっと…
「姉弟なんだから、恥ずかしくないでしょ?」「じゃ姉ちゃん目隠しする?」そうだよね、と姉ちゃんは笑った。
「姉弟なんだから、目隠し取るか!」それは余計困る…
「…いや…やっぱりそれは…どうかな」
「なんで?」
「あ、いやぁ」
「あんた、姉ちゃんに欲情するわけ?」
「んっバカなこと言うなよ、…な、なんだよそれ…」図星かも…
二人とも裸で、目隠しなしじゃ、ボクのアンテナが反応しない自信はない…