「誓うよ…」
ポツリとりるなの口が開く。
「些夜以外…見つめない。些夜以外…好きになんてなれない…愛してる」
そうだ…これがあたしの本当のキモチだ。
ようやく…分かる事が出来た。この子のおかげで…
「りるな…」
唇が再び結ばれる。
「ん…ぅ…」
その時結ばれたのは、唇だけじゃなかった。二人の心は、更に固く固く結ばれたのである…
『大好き…』
「智貴…ごめん」
智貴は半ば諦めた顔で、頭を下げるりるなを見つめた。
「本当に…ごめん。あなたを…傷つけてしまって…でもあたし…やっぱり…智貴のキモチと同じキモチであなたを見れない」
「…そ…っか。」
シーン…
本当に…ごめんね智貴…。
くしゃっ!!!
「!?きゃ…っ」
ぐしゃ〜っっ!
智貴が笑いながらりるなの頭をかき乱す。
「っはは!あははっ」
「ちょ…きゃぁっ!智貴!?待っ…わぁっ」智貴の態度にりるなは戸惑った。
あたしの事を怒っているんじゃないの…?
「バーカ!辛気くさい顔してんなよっ!俺はお前が好きなんだからそんな顔されたら余計に未練残るっつの。ほら!シャキッとしろよ!亀山りるな!」
「っ…馬鹿は智貴だっつぅの…バカぁ…」
照れ臭そうに智貴は笑った。
「大塚だろ?相手」
「…うん…」
「頑張れよ!俺軽蔑なんかしねぇからさ。ちゃんと…幸せになれよ…?」
「…当たり前じゃん!ぜーったい幸せになってやるから!」
十年後―\r
智貴は、浜本美華というクラスメイトと、あの後付き合うようになり、結婚した。
りるなの元にハガキが届き、今では子供も二人でき幸せに暮らしてるとゆう。
一方…二人は…
「些夜ぁ〜っHAPPYバースデーっ★☆早くロウソク!!」
ふぅ…っ
「ははっ!やった消えた〜っ」
「些夜26歳おめでとう…これからもずっと…大好きっ」
チュゥッ…
「ぁっ…んん…ケーキ…っ…食…べなきゃぁ…っ!りるなぁ…んっ」
二人はマンションで二人暮らしをしている。今も前もこれからも…ずっとずっと一緒…
―END―\r