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アブノーマル15~優子の過去8❬モリタニとの和解❭~

ぱんちょ 2021-03-13投稿
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❮はじめに❯
この作品は❪アブノーマル14❫からの続きです。

 弘治と優子は強く惹かれ合い、結婚まで誓い合った。
そんなある日、顧問のモリタニは弘治を空手部の部室に呼んだ。
弘治はすでに空手部を引退していた。
弘治はモリタニの顔を見るなり、
「何だよ?優子は渡さないからな。」
「まだ何も話していないぞ。」
「話って何だよ?」
「そう向きになるな。優子はお前に返す。」
「えっ…」
「お前がどれだけ本気か…よく分かったんだ。
真面目なお前があんな大胆なことをするとはな…
あの日、ここで俺から優子を奪い返し、
その場で優子とセックスするとは思いもしなかった。
俺もそうだけど、学校でセックスするとは…お前…勇気あるよな…」
「何だよ?急に…」
「俺の負けだ。優子は諦めるよ。」
「本当に…?」
「本当だ。優子が住んでいる部屋は家賃はタダでいいからさ。
お前らの愛の巣として使え。」
「先生…ありがとう。」
「でも、お前…すごいセックスするよな?部屋でのお前…まるで、獣みたいだったぞ。それにラブラブでいやらしいな…
真面目な奴ほどいやらしいセックスするんだよな…」
「何で、知ってるんだ…」
「実はあの部屋は昔付き合っていた女が住んでいてな…
俺の部屋と自由に行き来できるようになっているんだ。
それで…つい覗いちまって…」
「ついって何だよ!」
「まあ、いいじゃないか?」
「別に先生には見られてもいいけどな。
俺達がセックスしてるところ、見せたんだから…」
「お前…なかなか上手かったぞ…
お前の愛が優子に伝わったんだろうな…
お前達のセックス…AVで売り出したら、売れるだろうな…
やらせなしの本物のカップルの愛があるセックスだし、美男美女だしな…」
「やめてくれよ…」
「でも、お前…動画に撮ってもいいって…言ったよな?」
「あれは勢いだよ!」
「勢いか…?それにしても、お前…やり過ぎだぞ…
やりたい年頃なのは分かるが…
お前のお袋さんが俺のところに相談に来たんだ。」
「お袋が…先生のところに来たのか…?」
「昔…お前のお袋さんは先生で、俺はお袋さんの教え子だったんだよ。
泣いてたぞ…あまり心配させるなよ。 」
「お袋には申し訳ないと思ってるよ。
でも、やればやるほど夢中になっていくんだ。」
「それはお前が優子を感じやすいように開発したからだ。」
「それは先生が優子を女にしたからじゃないのか?」
「いや、お前達のセックス見てると、
お前が優子を満足させようと必死になっているのがよく分かる。
自分も満足しながら、相手も満足させる…お前は器用なんだよ。
愛情表現も上手いし、
それに、お前…キスが上手いよな?
愛があると、気持ちよくなるんだよ。
俺はそれを忘れて、優子を無理やり犯したんだ。
愛情は大事だぞ。」
「そうだな…優子を好きになって、それがよく分かったんだ。
本気で好きになった女とするセックスって…
あんなに気持ちがいいものなんだな…」
「それまでは遊びだったのか?」
「いや、それは…」
「冗談だよ。
とにかく、お前はまだ高校生なんだから、家にはきちんと帰れよ。」
「はい、分かりました。
すみません…タメ口で話してしまって…」
「前のお前に戻ったな?
俺がお前から優子を奪う前はお前は丁寧な話し方だった。
そして、お前は見事に取り戻したんだ。
恋をすると、強くなるんだな…
これからはタメ口でいいぞ。」
「本当に…?」
「ああ」
弘治はモリタニと和解して、家にきちんと帰宅するようになった。
 後日弘治の母がモリタニを訪ねてきた。
「モリタニ君、弘治を説得してくれてありがとう。」
「いやあ、先生にはお世話になりましたから…」
「お世話だなんて…モリタニ君にお願いして、助かったわ。
本当にありがとう。
モリタニ君なら、分かってくれると思ったの。
昔のモリタニ君も弘治と同じように女の人の部屋に入り浸りだったから…」
「先生…それは…弘治には言わないで下さいよ。
俺の顔が立たなくなりますから…」
「大丈夫よ…弘治には言わないわ。」
弘治の母はモリタニが高校生の時の担任だった。
モリタニは年上の女に誘惑され、
弘治と同じように女とのセックスにのめり込んでいた。
それを弘治の母が救ってくれたのだ。
その時から、弘治の母には頭が上がらない。
モリタニは優子にも謝罪した。
「先生のおかげで、今の私達があるの。
だから、先生には感謝しています。」
と優子は言ってくれた。
モリタニは困惑してしまったが、とにかく無事に解決してよかったと思った。
だが、モリタニ達の知らないところである人物の計画が進んでいるのをモリタニ達は知るよしもなかった。

ーつづくー


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