「どっ、どうしよう〜」
出るに出れない状態で、慌てている千歳を後ろから抱きすくめる。
いたずら心がむくむくとわいてきたのだ。
「た、拓也先輩?」
千歳の声はちょっと震えている。
いつになく、勘が良かったらしい。
もちろん逃がすつもりはないので、腕の力を強くする。
千歳の髪の毛を掻き分けて、首筋を舐め上げると、ぷつぷつと鳥肌が立った。
『ちょ…ちょっと、拓也先輩っ』
出来うる限りの小さな声で、俺を諌める千歳。
だが俺は手を緩めない。後ろから手を回してブラウスをかきあわせていた邪魔な手をどけると、ブラジャーとの間に手を滑らせて直に胸を揉む。
柔らかな感触が手に吸い付くように伝わってくる。
『ぁんッ…んんっ』
一生懸命声を押し殺そうとしている千歳。
壁一枚隔てた向こうには何人かの生徒がいるのだ。困るのはもちろん千歳も俺も一緒だが、千歳は絶対声を出さない。
こんな見かけだし感じやすい女だが、根性だけは人一倍あるのだ。