『…イった?』
俺が、耳元でそう聞くけれど、千歳は答えられない様子で、俺の肩口に荒い息を吐いている。
『じゃ、指、膣入れるから』
そう言って、とぷん、と音のする水の中へ指を滑り込ませる。
外側から徐々に、水を指になじませるように押し進めていく。
変な感触だ。
何度千歳を抱いても、この部分だけはいつも謎に包まれている。
自分にない部分だから余計にそう思うのかもしれない。
奥の方は、ざらざらしていて、擦ると、千歳の身体がまたビクリと波打った。
この部分が弱かったよなぁ。
そう思いながら、とんとんと、指を動かすと、
『ぁんっんっんん』
切なげな声が耳元に届く。
もう、俺自身我慢の限界が近づいていた。
『俺、もう限界だわ。イイ?』
そう聞くと、千歳は恥ずかしそうに、コクンと頷いた。
いつの間にか、休み時間が終わって、誰もいなくなったようで、また廊下は静寂を取り戻している。
俺は、胸ポケットにあるゴムを取り出すためにクリスの膣から指を抜いた。
千歳は、少し追いすがるようにして、指をくわえ込んでいたけれど、少し力を込めると、すんなり抜けた。