「ちょっと!!離してよッ!」
やっと晃は手を離してくれた。場所はサッカー部室。放課後は部活があるはずなのに今日は休みみたいで誰もいない。
「こんな所に連れてきて何する気?…もし変な事したら殴るよっ」「…へんな事ってこんな事?」
いきなり晃が奈美を壁においやり抱き締めた。奈美は怖くなって震えながら少し抵抗した
「きゃっ…何するのっ」そう言って晃の顔を見た。怒ってるみたいな冷静な顔――――――――その顔が奈美の恐怖心をあおった。
(やっ…怖くて…声が出ないし、足がすくむ…誰か助けて…)
奈美の祈りも虚しく晃は荒々しく奈美の唇を奪う。抵抗しても晃の力には到底及ばなかった。
「こうして…触れたかった…」
やっと唇を離した晃は抱き締めたまま奈美の髪を触る。そして不気味な笑みを浮かべた。
逃げられない―――――――奈美はそう悟った
そして奈美は思った
あぁ私はこのまま犯されるのかな…
せめて好きな人と初めてがしたかった―――――先生…が良かったなぁ…
でもそれも無理だよね。だって先生の中に私は居ないもん。私の存在はただの生徒―――他の子と変わり無い…
奈美は涙をこぼした。一瞬晃の動きが止まり顔に迷いが生まれたがすぐにまた冷静な顔に戻り晃は奈美を脱がせ始めた。
奈美は放心状態だった。そして気付くとすでに下着姿だった。晃の様子から興奮しているのが分かる。
晃が奈美に手を伸ばしブラを取ろうとした瞬間
ガタンっ!!!
「なっお前っ…」
ガツンッ!!!
「ぐぇっ!!!」
奈美は何が起きたか分からなかった。晃が急に入ってきた誰かに殴られ部屋の端まで思いっきり飛んでいったのは見えた。
でもあなたは誰…?
開いてるドアから入る光で眩しくて顔が見えない…でも私助かったのかな…
奈美は緊張の緒が切れたのと安心感から気を失ってしまった。