「俺、お前が好きだ」
突然の言葉に、「今ここで言うのかよ!」という考えと、驚きがいりまじり、中途半端に腕が上がったまま固まる絢子。『お前が好きだ』…絢子の目をまっすぐに見てそう言った吹雪の瞳に、嘘は無かった。徐々に思考回路を発動させ始めた絢子は、理解した途端、顔が真っ赤になる。
「え…///」
「反応おっそ(笑)」
笑う吹雪を見て、冗談かもと思った絢子は、一緒に笑う。すると、吹雪が怒鳴る。
「誤魔化すなよ!」
あんたが先に笑ったんじゃ〜んと思いながら、少し考え込む絢子。ひとつひとつの言葉を見付けながら、ポツリポツリと話し始める。
「えと、私も、好き…実は…。でも、相方だから、言っちゃ駄目なのかなって、思ってて、ずっと気持ち閉じ込めてた。だから、吹雪から言ってくれて、嬉しい…」
涙が溢れ、手で顔を覆う絢子。泣いてる綾子を、吹雪が立ち膝になって抱き締める。