「奈菜〜!!!奈菜〜!!!」
奈菜の幼馴染み淕が奈菜を大声で呼ぶ。当時、奈菜と淕は中学1年生。淕とは凄く仲が良かった。
『なにぃ?』
「明日花火大会あるんだってよ!!!」
『本当に!?中止じゃなかったの???』
「中止じゃないらしい!!!」
『やったぁぁぁ!!!!』
淕と奈菜は抱き合ってハシャギまくった。
「これこれ、静かにしなさい」
と奈菜のおばあちゃんが言った。「じゃぁ奈菜、明日迎えにくるから!!!みんなも誘っておくな!!!」『うん!!!私浴衣着ようっと!!!!』
--------次の日---------
「奈菜〜!!!!」
約束通り淕が奈菜を迎えに来た。淕の目の前に現れたのは浴衣姿の…じゃなく、パジャマ姿の奈菜だった。
「なにパジャマ着てんだよ〜。早く浴衣に着替えてこいー」
『熱出ちゃった…39度』
熱で頬が赤くなっている奈菜を見てからかう様に淕は笑いながら言った。
「ハハッ!!こういう時にかぎって熱出すんだなぁー顔真っ赤じゃん!!」
『しょ、しょうがないじゃん!!!笑うなっっ!!!』
笑う淕の頭を奈菜がバシッと叩く。「痛ってぇなぁ〜暴力女!!まぁ寝とけよ〜!!じゃっ行ってくるわ〜」
淕は走って去って行く。奈菜は仕方なくトボトボと布団に戻り横になった。
ピュュ〜〜〜ドンッッ!!!
と、花火の打ち上げられる音が聞こえてき、
(今頃みんな楽しくやってるんだろうなぁ…)
と、熱が出て花火に行けなかった事をくやしむ。