ハァハァ…
今日は日曜日、なのに私は息を切らし走っていた。
空が「今週の日曜日にまたあの木の下で会いましょう」と私に言ってくれたから…。私は何故、空が”会いましょう”と言ったのか気になって、夜も眠れず気が付くとそのまま寝過ごしてしまっていた。
真夏の太陽の光が降り注ぐ中、私は夢中で走った。私のノドはすっかりカラカラ……。
木の下に着くと空は居ない…何故か私はがっかりした、
”帰ってしまったのだろうか…それとも会いましょううだなんて…嘘だったのだろうか…”
空:「神崎さん?」
桜:「!!!!」
向こうの木の影カラ空の声がした。
空:「神崎さん!そっちじゃない!こっちですよこっち!!(笑)」
私はあまりに急いで走って来たせいか待ち合わせ場所を間違っていただけだった。
桜:「ご…ごめんなさい!!寝過ごしてしまいましたです!!」
私は彼に深く頭を下げ何度も謝った。
空:「…ぷっ…あはははは!(笑)神崎さん変な敬語になってますよ(笑)神崎さんは天然ですね(笑)」
と、空があまりに綺麗に笑うもんだから私の顔からも笑みが溢れていた…久しぶりに…。いつだろうか私が生きる意味を失い、笑顔を失ってしまった日は……。
それから空とは、ちょくちょくあの木の下で会った。そして沢山話した。空の好きな食べ物や好きな歌手。嫌いな食べ物や嫌いな動物…。
私も空に沢山自分の事を話した。生きる意味を失ってしまった事や命を絶とうとした事…。そんな話しをする度に空は綺麗な眼で私を見て、優しくうなずきながら私の話しを全部聞いてくれた。