私と空は、生い茂る草花をかき分けながら、ゆっくりと音のする方へと向かった。
一際背の高い草花をそっとかき分ける。…そこには暗闇の中に花火の光りと月の灯りで人影がぼんやりと写し出されていた。おそらく花火を見に来たカップルだろう。
けれど、その2人の様子が何処かおかしい……
空:『……!!』
桜:『……!!』
私と空は、声も出ない程驚いた。
浴衣を着た、とても可愛いらしい女の人と、顔の整った男の人──。
女の人の胸元は開け、白く大きな胸があらわになっている。
男は女の首筋に口づけしながら、女の一番敏感な部分を手で優しく愛撫している。
『んっ……んんっ…!!』(ビクンッ…ビクンッ)
女は自分の口を自分の手で塞ぎ、周りに気付かれないよう一生懸命快感に耐えている。
夜空に打ち上げられた花火の音で声はかき消されたが、花火が打ち終る度に
『あっ…!ぁあっ!!』
と、快感に悶え苦しむ喘ぎ声が、月の光で薄暗く静かなこの山にいやらしく響いた。
ぐちゅっ…ぐちゅぐちゅっ…ぴちゃっ…そこに入った男の指が激しく出し入れされる度に溢れ出してくる愛液の音と共に………。