------次の日-----
二人は気まずいまま。今日は淕の部屋に遊びに来た奈菜。昨日の事を思い出し沈黙が流れる。
『あのっ』
「あのさっ」
沈黙を消そうと二人が同時に喋った。
「あ…」
『あ、あたしやっぱ帰るね』
気まずい空気に奈菜は耐えられなく鞄を持ち部屋を出て行こうとした。
「あのさ…」
淕の言葉に奈菜は振りかえる。
『……ん??』
淕はぎこちなく喋りだした。
「き、昨日のさぁ…あの…」
『……』
淕は奈菜に近付く。そして奈菜の目の前で立ち止まり。
「昨日の…ことなんだけど…俺さ…」
『あぁ〜…べ、別に気にしてないからっっ』
奈菜はヘヘッと笑い顔はひきつっている。陸は奈菜の言葉を聞いた後なんだか様子がおかしくなった。
『…陸…?』
その瞬間、淕が奈菜に抱きついた。
奈菜はビックリして陸を見上げる。
『陸?』
返事が返ってこない。
『陸ー??』
陸の手が奈菜から離れた。と思ったら陸は奈菜にキスをした。
『んっ』
昨日とは違って甘く溶けてしまいそうなキスだった。陸の舌が奈菜の舌に絡まり段々と激しさをます。奈菜は必死に陸から離れようとするが陸の力強い腕はなかなか離れない。奈菜は勢い良く陸を押し飛ばした。
ドンッッ
陸は壁に頭を打つ。
「痛っ…」
陸はギロッと奈菜をニラみまた奈菜に迫ってくる。いつもと違う陸に奈菜は恐怖を感じた。
『やっ…やだー!!!』
陸をペチペチと叩く奈菜の小さな手は陸の大きな手で押さえられる。『やっ…』
奈菜は顔をうずめて拒否する。陸は奈菜のアゴを掴み上に向けてキスをし舌を入れてきた。
『んっ…んんっ』
奈菜は恐くてついに泣き出す。頬にスーッと涙が流れる。そんな奈菜を見て陸は固まった。そして口を離した。
『ッバ…バカッッ!!!!最低!!!!』
本などを陸に投げつけまくる奈菜。陸は大変な事をしたと眉間にシワを寄せている。
「奈菜っ……」
『もう陸なんか最低!!変態!!』
部屋から飛び出し階段をドタバタと降り奈菜は帰ってしまった。