目だけは合うのに、話はしたことない。
話してみたい!!仲良くしたい!!
そう思ってたある日、中山から声をかけられた。
「ねぇ君、SG(ｼｭｰﾃｨﾝｸﾞｶﾞｰﾄﾞ)？」
『そうだけど…？』
「やっぱりね。フォーム綺麗だね。」
『…///ありがと。』
「ところでさ、メァド教えてくんなぃ？ぁ、でも、女子でメァド教えんのお前だけだから。絶対誰にも教えんなよ？」
『…いいよッ♪』
（いつもだったらちょっとこういうの、ためらうのに、なんだろ…このキモチ。）
すごく嬉しかった。帰りのバスの中でも、テンション上がりっぱなしだった。
そぅして奈津美は気づいてしまった。自分の気持ちに。
―――中山が好き。
ﾋﾟﾛﾛﾛ〜♪
《ちぃ〜す。中山です。明日さ、女バスもオレらと同じで練習午前で終わりだろ？よかったらさ、明日の午後一緒帰らねぇ？話あるんだ。返事よろしく》
（今言ってくれればいいのに。）
思い切って、奈津美は中山に電話をかけた。
〈中山くん…？〉
〈ぉ、ぉぅ。〉
むこうも緊張してるみたいだった。
〈明日…いいよ。〉
〈マジ!?サンキュー☆★〉
〈でもさぁ、話って今でもよくなぃ!?笑〉
〈いやぁ、だめっすねぇ汗 ま、明日楽しみにしといてょ笑〉
それから私たちは、たわいもないお喋りをたくさんした。
すごく楽しかった。?人の距離が、近くなった気がした。
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