2人はプラネタリウムを見終わって天文館から出た。依然2人は黙っている。すると大樹が沈黙を破った。
大「さっきは変な所を見せてしまってすみませんでした。」
未「いえ。でもどうして涙が出たんですか?」
大「…………」
大樹はまた黙ってしまった。
未「あっ…ごめんなさい…」
大樹は重い口を開いた。
大「僕…昔はここ(天文館)が大好きで2週間に1回両親と一緒に来てたんです。」
未「今の今まで来てなかったんですか?」
大「はい。そうです。これは僕の子供の頃話です。」
ー回想ー
僕は2才の頃からここ(天文館)に両親と3人でよく来ていた。ところが僕の6才の誕生日の時、いつものように天文館から帰る途中にいきなり交通事故に遭ってしまった。気がついた時には病院のベットの上で横になっていた。
大「母さん?父さん?どこ?」
ベットの側には祖父と祖母が泣いていた。
祖父「大樹…お前の母さんと父さんはもういないんだ…。」
大「なんで?なんでいないの?どうしておじいちゃん、おばあちゃん泣いてるの?」
祖母「今日からはおばあちゃん達と住らすのよ…」
大「母さんと父さんは!?」
祖父母「大樹……」
(続く)