『うっ…ゎ!あの人メチャ?綺麗だょっ!』
街ゆく人は皆、琴音(ことね)に目を惹かれる。
『可愛い〜』
『声かけようぜ!』
琴音の側で、親友の七奈は呆れたようにつぶやいた。
「アンタって…本当顔だけは綺麗なのょねぇ。」
「はぃ?」
小森琴音。高一。
琴音はいゎゆる美人というものでぁる。身長165cm・体重48kg。スタイルも良く、昔から一際目立っていた。しかし、琴音は彼氏イナイ歴16年!理由は…
「白い肌に、長いまつ毛、黒くて長い髪…そこらのモデルなんかょり何倍も可愛いのになぁ」
七奈は諦めたように愚痴をこぼす。
「七奈、またその話?聞き飽きたゎ。あたしが悪シュミだから彼氏の一人もいないって言うんでしょっ」
「あっ…悪シュミと言うより変態!!」
「人聞き悪いゎね」
そう。何故かというと…
「ハァッ…ハァハァ」
顔を赤らめ、息遣いを荒くし、テレビ画面に見入る琴音。画面はとぃぅと……
『イャァァ!助けてぇぇぇぇ!!』
(ザシュッ!グチャ…グチャ!!ニチャッ…)
血しぶきを、虚ろな目で見つめる琴音。
「良い…?」
そう。。琴音は悪シュミなちょぃ変態さんだったからデス。
「う゛…っ!あ、あたじ…ゃっぱ無理…琴音トイレどこ…」
「…ん?トイレ?あたしの部屋を出て右曲がってすぐょ」
「サっサンキュ…おぇっ」
皆、あたしの性格を知ると、決まって同じ事を言う。
『琴音ちゃん気持ち悪い』
『小森さん…やっぱり顔だけだね』
『マジ引くー…キモッ』
嫌われたって、構わない。コレがあたし。
でも私はある日…恋をしてしまった……