それから4年が経ち僕は10才になったある日、
祖父「大樹…話がある…。風呂から出たらリビングに来なさい。」
大「?…うん…」
祖父が思い詰めた口調で話してきた。僕は何だろうと思いながら風呂から上がりパジャマを着てリビングに行った。
そこには、祖父母から重い空気が…。
叱られるのか分からないが僕は祖父母の前に座った。
祖父「大樹…今から話すことを落ち着いて聞くんだよ…。」
大「うん…何?」
祖父母は一瞬互いに見合った。そして、再び僕の方へ顔を向けた。
祖父「お前の父さんと母さんはもうこの世界にはいないんだよ…。死んだんだよ…。」
祖母「…今まで黙っててごめんね…。」
祖母はワッと泣きだした。それも大きな声で…。
大「どうして?どうやって死んだの?」
僕は事故に遭った記憶だけが無かった。
そしてすべての話を聞いた時どうして僕だけが助かったのか…
ー回想終ー
大「それから天文館には事故以来てなかったんです…」
未「そう…だったんですか…」
大「未央奈さん?涙が…」
未央奈の目からは大粒の涙が出ていた。未央奈が泣いたのはずっと昔以来だった。
未「ご…めんな…さい…こういう話…私すぐ…泣いてしまうんです…」
大「こっ…こちらこそ…暗い話を話してしまって…すみません。」
未央奈の心には何か罪悪感が出ていた。
大「…帰りましょうか…。」
未「そうですね…あの…帰りにあの喫茶店に行きませんか?」
大「いいですね。」
2人は車に乗り喫茶店へ向かった。