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最期のラブソング?

 2006-07-09投稿
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『春』…私達が出会った季節……。



カーン…カーン…

教会の鈴が鳴り響く中、私達は指輪を交換した…

牧:「貴方はいかなる時でも、妻神崎桜を愛す事を誓いますか?」

空:「はい、誓います。」

牧:「貴方はいかなる時でも夫斎藤空を愛す事を誓いますか?」

桜:「はい、誓います。」

牧:「では、誓いのキスを」


空が私の白いベールに手をかけ、そっとめくりあげる…。
恥ずかしさからか、お互いクスッと微笑み合った…

空:「…桜…愛してます」

桜:「…空…私も…」

そっと口づけを交す…唇からお互いの温もりを感じた…




────────。

それから5年の歳月が流れた。
空の子供には恵まれなかった……。
相変わらず私は、親が勝手に決めた会社に努めている…。けれど、一つ変わった事がある…




桜:「こんにちは!神崎桜です!精一杯歌いますので最後まで聞いて行ってください!」

パチパチパチ…


私は毎週土曜日に、あの桜の木の下で路上ライブをしている…空が教えてくれた…『夢を諦めたらいけない』という事を…


『ねぇ空…聞こえてる?私、今ね…一生懸命頑張ってるよ…だから…───。』




5年前、結婚式を挙げてから半年後…空が発作を起こして倒れた…。
一命は取り止めたものの、空は危ない状態だった…2日たっても意識が戻らない…
私達は最後の選択に差し掛かった…アメリカでの手術…たった15%の成功率…失敗すれば永遠に空の目が開く事はない……けれど返事はすぐに出た……



『お願いします』…

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