ー公園ー
(ここは大樹さんが絆創膏を貼ってくれた思い深い場所…)
2人がゆっくり歩いていると、大樹が深刻そうに話しだした。
大「未央奈さん…」
未「はい?」
大「突然の話で悪いんですが…」
未「?」
大「実は…転勤することになったんです…。」
未「えっ…どこまで?」
大「イギリス…です…」
未「イ…ギリス?…そんな…」
(そんな…イギリスって…せっかくこの人ならって思っていたのに…)
未央奈の目からは涙が流れてくる。
大「未央奈さん…すみません…」
未「…………」
未央奈はうつむき、涙を拭いてみるが拭けば拭くほど涙が出てくる。
未「……いつも…男の人って勝手よね…」
大「未央奈さん…」
大樹が未央奈に触れようと腕を伸ばした時
バシッ
未央奈は大樹の腕を叩いた。
未「バカッ!」
未央奈は走って行った。
大「未央奈さん!待ってください!未央奈さん!」
未央奈は呼ばれているのに振り返るどころか立ち止まりさえしなかった。
大「未央奈さん…」
大樹は腕を『グッ』っと握り絞めた。
大「未央奈さん……僕はまだあなたのことはあきらめません、絶対に…」
(続く)