夏祭りの会場は海の近く。
待ち合わせ場所は``海岸のコンクリートの所''と、かなり中途半端ι笑
でもきっと下駄を履くと砂の上を歩くのは大変だろうと思った先生の気遣いなんだろうな...と勝手に思ってニヤける。
待ち合わせ場所にはもぅ先生はいた。
麻:「センセ!!!」
先生が振り向く。
先生はあたしの浴衣姿を見てちょっと照れながら
大:「似合うね」
とだけ言った。
それだけであたしはかなりテンションが上がった。
麻:「ねぇねぇ...あたし達って周りから見たらどんな関係に見えるかな?」
大:「兄妹とか?笑」
麻:「顔似てないし!!!笑 やっぱ変かな?」
あたしの声は最後らへんだけ不安でちょっと震えた。
それに気付いて先生はあたしの目を見つめて手を差し出した。
麻:「ん...?」
大:「カップルっぽくすればいいんでしょ。笑 愛してるよ、緒川。笑」
麻:「あたしもだよ。センセ★笑」
あたし達はニヤっと笑って手を繋いだ。
先生の手は大きくて力強かった。
麻:「ねぇねぇ-」
大:「なに?笑 なんか今日声が甘え声やね。笑」
麻:「そぉかな?そんな事よりッ、``先生''と``緒川''はやめて、``数クン''と``麻菜''にしよォよ。」
数クン?と小声で呟いてフフッと笑って
大:「いいよ。麻菜。笑」
あたし達は出店を回っていろいろ食べたりした。
ほとんど先生がオゴってくれた。
時間が遅くなるにつれて人が増える。
歩く場所も狭くなって、数クンとの距離がだんだん近くなって自然と腕を組めていた。
花火が打ち上がる時間が近付いてきてワクワクする。
先生と花火見れそうで良かった★とか思ってたら、先生が海の方に行きたいと言い出した。
花火始まっちゃうよιと思いながらも言えずに、手を引かれて付いて行く。
コンクリートの上に座る先生。
あたしも横に座る。
数:「まじ息苦しかった。俺、人混み苦手なんだよね...」
麻:「えぇッ!!?早く言ってよ!!!無理しなくて良かったのに...大丈夫?」
数:「何言ってんの。笑 今日は合格祝いなんだから...笑」
麻:「そうだけどιもう花火とか見なくてもいいよ?」
数:「えッιダメだよ。夏祭りに花火ナシとか嫌でしょ?大丈夫。俺行けるよ。」
ね?と笑いかけてくる先生が愛しくなって本当に花火の事なんてどォでも良くなった。
麻:「じゃあ、花火はナシで、そのかわりあたしの願いを1個、叶えて?」