胸の中で、何かのスイッチが入ったような気がした。
Kを後ろから抱きすくめていた。慌てるK。少し腕に力を込めて、言う。
「好きです。好きに、なってきた」
頬を合わせてみる。…すごく熱い。
かすれた声で、「ホントに?」と返ってくる。
「Kが好き。もっと、Kとたくさん話してみたい。Kの事を知りたい!」
お互いの鼓動が痛いくらいにどくんどくんしていた。
どれくらいの時間がたっていたのか。Kと僕が同時にくしゃみをするまで、
ずっとそのままでいた。
シャワーを手にとり、Kの体を流すと、僕はKを持ち上げて湯船に向かう。予想以上に軽い。
「え、え、え…ちょ、ちょっと!」
抗議に耳を貸さず、ゆっくりとKを湯船に。そして、自分も入る。