オレは会社で一人…また送信できないメール文を打ち込んでは消し、溜め息をついていた。
『ツヨシさん、終わったかな?』
ハートマークが乱舞…あれ?サキから…
『なんだ・これ?』
『メル友として』
『…やめろよ…』
『あれ、いやだった?』
『本当に…』
『なに?』
『サキ…オレやばいかも』
『何なの?』
『…冗談じゃなくなりそうなの!』
『わかんないよ、なんのこと?』
オレは思いのすべてを長文にした。何度も何度も打って消して…
溜め息をついて…全消去…
『引かないでくれよ。』
『何?』
『…』
『込み入った話なら電話しよっか?』
『しなくていい…サキを…好きになった…』送信………
『(笑)私も好きだよ』違う…
『違うんだ…恋しい…サキが…恋しくて…妹じゃなく…抱き締めたい…帰る!』…送信!
オレはすぐに携帯をしまって会社を出た。
もう知らない!終わりだ!
電車の中で携帯を見ると、返事は…ない…