アキラさんの性格だと浮気するタイプではなさそうだ。恐らくサキが来るのを待ち焦がれているだろう…今日は土曜日…子供を早めに寝かせて……サキとアキラさんは…
アキラさんの顔は思い出せない。ただ黒いからだが、サキにむしゃぶりつく…サキ、サキと鼻息荒く…母性をくすぐられてサキがアキラさんを抱き締める…久しぶりで、二人は…激しく…求め合うに違いない…サキ…汗をにじませてアキラさんを体内に…ああ!
「ねえ、ウチもどこか行かない?」
気がつくとユミは旅行のチラシを見ていた。「ああ、そうだな」
「まったく…気のない返事ね」
この調子で一週間…悶々とするのも辛い。
「どこか行こうか」
「どうしたの?急に乗り気になった?」
じゃ早速これなんか、と話を始めるユミ…
オレはユミの横顔を見ながら今晩のサキの痴態を想像している。
二日後、旅館のキャンセル待ちが出たせいで、慌ただしく休暇を取り、2泊の旅行に出かけた。
「ラッキーだったわね!夏休み多いからダメだと思ってたのに」
また言ってる。ユミは何度も同じ事を喜んでる。