耳に付く蝉の声、アスファルトの焼ける匂い・・・また・・夏が来た。 毎年かならず夏は田舎の祖母の家に行く・・この十六年間・・欠かさない家族の好例行事。 けど、私はこの小さな村で行なわれる夏祭りや、花火大会、月の光と川の音に溶ける蛍の群れ・・そんなモノに興味があるわけでは無い・・・。 一番に私が見たいモノ・・それは、祖母の家の隣りにある古い小屋。その小屋の中の雰囲気は独特で、木の引き戸を開け足を踏み入れるとすぐ、目に飛び込む女の人が自分のソレを指で押し広げ中指でクリに当て喘ぐ・・淫らなポスター。部屋は仕切り無しの1DK・・の大半を締める程。無造作に置かれた官能小説の山、ばらまかれた原稿用紙の隙間から覗く大人のオモチャの数々・・・窓に向け置かれた机・・タバコのヤニ臭い匂い・・・。その雰囲気をじわじわと堪能した後、私の視界に映る男。。。男の鋭い一重に見つめられると、胸を劈かれる様だ。少しボサボサの黒髪をかきむしりながら、くわえタバコが定番のコノ人・・・。普通に言えば、私の伯父さん・・。普通じゃなく言えば・・・。私に言い表せ無い程の快感を教えてくれる・・調教師。