『旅行の間も考えてた。』
『…ユミさんとラブラブだったクセに？』
『普通だよ…お前なんか…久しぶりに会って…燃え上がったんだろ？』
『…そうよ…ウチだって負けてないんだから(笑)』
『…激しく？…』
『…もう…』
『…』
『ヤキモチさんね…夫婦だから仕方ないでしょ？』
『お前はちっとも妬いてくれない…』
『…そんなことない…手握ったの覚えてるでしょ？』
『うん…柔らかかった…』
『(笑)恥ずかしいのに頑張ったのよ…だから駄々こねないで…』
ハートマークにオレの胸が高鳴った…またサキを見つめてしまう。まるで術をかけられたみたいに、視線が吸い寄せられる。
『…やめて…』
サキは下唇をキュッと噛んで目で哀願した。『…欲しい…』
サキは小さく首を横に振りながらもオレを見つめている。
『欲しい…たまらなくサキが欲しい…』
『兄妹じゃダメったら…』
『誰にも…わからないよ…そんなこと…』
『…怖いの…』
『誰にも…言わなきゃいい…』
『でも…』
『今は恋人だよ…オレとお前だけの秘密じゃないか…』
何かにつき動かされ、オレとサキは同時に席を立った…
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