「クーラー効いてる？」
暑いとは言え、今にもパンツ脱ぎそうで冷や冷やしちゃう…私は設定温度を目一杯下げた。
風呂上りの冷たい麦茶…飲んでる先から汗が出る。私はクーラーの部屋に逃げ込んだ。
「あーもうダメ…この部屋から出たくない」ウチはエアコンはこの部屋だけ。
お父ちゃんはテレビのチャンネルを頻繁に替えてる…日曜日の昼間だもんね。
「ゆうべの友達と会ってきたのか？」
「うん…」
「大丈夫だったか？」「全然大丈夫。」
そうか、とお父ちゃんは笑った。
「ねぇ、お父ちゃん」
「んん？」
「今日この部屋で寝てもいい？私の部屋、暑くて眠れないよ。」
ここはお父ちゃんの部屋…ちょっとどぎまぎしてる…
「ああ…そりゃ構わないよ。」
私もゆうべのことが頭に浮かんだけど、もう一度確かめたい気もする。
確かにお父ちゃんは男…しかもまだ若い。
再婚についてインタビューしたこともあるけど、一笑一蹴だった…『今はそんな気ないね』話題にもしたくないようだった…私も同じ…だから嬉しかった…ここに他の女の人が入って来るなんて、私の想像を超えてる。て、言うか…もしそうなったら私の居場所は…なくなる…出て行かなきゃ…
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