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紫帆  2006-08-04投稿
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途中、早く会いたいという気持ちが先走ってしまいもう少しで対向車に衝突しそうになったぐらいだ。
ようやく目的地に着いて、慎一君を探すと慎一君は走ってこちらに向かって来て、車に乗り込んだ。
「ごめん、突然呼び出したりして。なんかむしょーに梨香さんに会いたくなっちゃって」
そう言いながら初めて見せてくれた笑顔と同じ笑顔をした。それが何故だか愛しくて、笑顔でこっちを見つめる彼の唇に自分の唇を重ねた。初めは驚いたように目を見開いた慎一君も、少したつとキスに応えてくれた。
唇を離すと、今度は慎一君からキスをしてきた。軽く触れるだけのキスが、だんだんと深い、濃厚なキスへと変わってゆく。唇を割って入ってきた慎一君の舌に自分の舌を絡ませて、解く。それを舌がちぎれんばかりに繰り返す。しばらくして唇を離すと、どちらともつかない唾液が私の顎に伝う。それを慎一君が舌でペロッと舐めた。
「慎一君…」
先程のキスでボーッとしたまま、彼の名を呼ぶ。
「…ホテル行こっか、梨香さん」
そう言うと慎一君は私と運転を代わって、ホテルへと車を走らせた。

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