私は41の専業主婦。暇つぶしのサイト登録がきっかけで、ある若い男の子とメールするようになった。
『美咲さん、こんにちは。』
『あら、学校から?』『いいえ…今日さぼっちゃった(笑)』
『悪い子ね。』
彼は19の大学生。ウチの裕紀と同じ歳で同じように大学生。登録直後は、きちがいじみた数の男性からメールが届いた。退会しようと思った矢先、なぜか彼のメールに気を引かれた。
―『美咲さんはボクの母と同じ歳です。』―ただそのひとこと…
最近口数が少なくなった息子の年代に興味もあった。仮名かもしれないけど、偶然にもネームがヒロト。息子と同じヒロ君で、親しみも湧いた。
『気分が乗らなくて…』
『彼女とケンカでもした?』
『いいえ(笑)』
『キミの彼女はどんな子なのかな?』
『普通の女の子ですよ(笑)…実はあまり興味がないんです…』
『あら、女に?(笑)』『まさか(笑)…他に気になる人がいて…』
『まあ…いけない子』『ええ…ホントに…』『どういう人?勘だけど…彼女より大人…みたいね』
『鋭い!美咲さん(笑)…ずっと年上の人』
『先輩とか?』
『…母…です…軽蔑されるかな…』
『お母さん?気になる人が?』