私はドアをカチャッと1センチ程開けた。ブラジャーで胸を押さえたまま。
「…どちら様ですか…?」
私が姿を見せないまま聞くと、彼は返答に困ったのか、しばらく黙っていた。
「…あの、まり子ちゃん…だよね?」
…そうですが何か?(Sの精神。)
先にそっちの名前明かせば?ここまで来たんだったらそっちからドア開けて抱きしめるくらいの男気見せたら?真夜中の女の子の一人暮らし事情を覗くなんてこの変態…まぁ私がさらしてたんだけど…。
「俺、同じ学部の…知ってるかな、GとかIって分かるよね?あいつらの友達。」
知ってる。顔は大学で何度も見かけた。
ヤバイ、この人G君とかI君に言うかも…私が部屋の外で胸出して揉みまくっていたと…。口封じに、共犯になるしかないか?
「…あのー、開けてくれる?まり子ちゃん…」
どうする。
「みっ…見てたの?」
勇気を出して聞いてみた。するとふっと笑う声が聞こえた。
「びっくりしたよ…?車ん中居たら、あんな格好で出てくんだもん。…あぁ大丈夫だよ、誰にも言わないから…。だから開けて?」
やっぱりもう見られてた…開けるしかないか。それに私は欲求不満だし…。
私は静かにドアを開けた。白の下着上下に、白のサンダル。ブラジャーのフックは外れた状態で、彼の前に姿を見せた。
彼は一瞬驚いたように見えたが、優しく微笑んだ。
「大丈夫だよ。」
彼は私の柔らかい躯をぐっと引き寄せ、いきなりお姫様抱っこをした。
「やっ、えっ、何!?」
「外で見られんのが好きなんでしょ?…おいで。」
彼は私を抱えて、あっという間に階段も降りた。アパートの前の、道路。人は誰も居ないが…私はこんな格好で本当に外に…。
「人が居るとこ行こ!」
マジで?
何を明るく提案してるのこの人…。ぅぅ、でもそれ気持ちいいかも…。
「ぅ、うん…。」
ぎゅぅ、と彼にブラ越しに胸を押し当てて抱きしめた。恥ずかしさのあまり、顔も彼の胸にうずめた。
「大丈夫…。まり子ちゃんの可愛い躯を、みんなに見せてあげようね。」
ぁ、あぁ…優しい声にゾクッとする。彼は下着姿の私を抱えたまま、夜の公園へ向かった。
公園には若い男の子達が4人程居るのが見えた。不良っぽくもない普通の男の子達で、黒髪と茶髪が二人ずつといった感じだ。
私を抱き抱えた彼はベンチに私を降ろした。その音で男の子達の中の一人が気付いたようだ。