彼はそっとぬり薬を塗るように軽く、私のアソコを下着越しになぞった。くるくると小さく円を描くように。こんな風にからかわれる方が、よっぽどいやらしくなっちゃぅょ…。
「…ふっ、あっ、はぁっ…だめぇ、もぅ…」
声が段々高音になってしまう…。私は意識がぼうっとしてきた。
「こらこら、まだなんにもしてないよ?」
彼は手早く私の下着を太腿のところまで上げた。ギャラリーの男の子達が「おぉ」とざわめくのが聞こえた。
「コチョコチョされるだけで力尽きちゃったの?」
彼は私の中へ、長い指をずぅんっと押し込んだ。
「ぁはぁんっ…いぃぇ、まだ…もっと欲しいですぅ…か、掻き回して…くださぃ…お願ぃ…」
彼はぐるぐると私の中を掻き回した。真夜中の公園で、私の躯の中は凄い状態になっている…。
すっ、と彼は指を抜いた。
「あぁ〜んっ!!」
その喪失感というのか、逆に満たされていた感覚をはっきりと認めさせられた感じというのか、とにかく私は彼を感じた。
彼はまた指を入れたり抜いたり、ぴちょぴちょと音を出して繰り返し、いきなり中断してポケットの中をまさぐった。彼はジーンズのチャックを下ろし、ゴムを急いで付けて、私の脚をぐいっと手で広げて持ち上げた。
「入れるよ?」
男が女を気遣いながら、はっきりと意思を伝える。男が一番格好良い瞬間だ。私は惚れ惚れして頷いた。
「…痛くないっ…?」
「…うん、気持ちいい…っ。」
彼は自分のモノを前後にゆっくり動かし、息を荒くした。
「好きだ…好きだよ。愛してる。」
彼は今解り合っている事実を口にした。後々まで引きずるわけがないことは互いに知っている。それでも言わずにはいられない。
「私も…大好き…。」
「…愛して…?」
「ええ、愛してるわ…。」
「…イクよ…?」
私が頷くと、彼は勢い良く腰を動かし、イッてしまった。
それから。私はすぐ下着を付けて、ギャラリーの子達に何故か尊敬の目で見送られながら、彼に手を引かれ自分の部屋に戻った。私達は勿論愛し合っているわけではない。それは私がイかなくても彼と同じことだ。誤解されては困るので、笑顔でさよならを言った。
「そうだね。先のことは分からないけど、俺が君を愛したのは真実だ。それじゃあ、ね。」
パタンとドアが閉まると、私はすぐシャワーを浴びて新しい下着を付け、明るい朝日をカーテンで遮り、ベッドに倒れ込んだ。
お休み、私の一日。