反省したようにうつむき加減の怜香は、なんとなく愛しく見えた。「…ごめんなさい。…着替えようとして全部脱いで…真幸のこと全然気が付かなかったの」
しゅん…といつもの元気がないレイは、いつもよりソソられて…
ってあかん!!俺の意志は鉄壁や!!たまに脆いけどな!!
またも理性と本能の戦いが始まりそうだったので俺は
「ええよ。俺こそノックもせんで、ごめんな」と言って、レイの肩に手をポンと置いた。その感触に妙な違和感を感じた。レイは更にうつむいて、表情が見えない。
…えと………ぶらじゃー…してないの……?
ひぃぃぃぃっ!!どうしようっ焦りすぎてブラするの忘れてたぁ!
私は真幸の手が肩に置かれたとき、いつもあるべきモノがないことに気づいた。
どうしよう…真幸、気づいたかなぁ…
上目遣いでちらっと真幸を見ると、真剣な表情で固まっている。
…気づいちゃったよね…。どうやってブラをつけようかと考えていると不意に体が持ち上がった。
え、と思うヒマもなく、ひょいっとお姫様だっこでベッドに仰向けに寝かされる。
「ま、真幸…?」怪訝そうに当の本人の名前を呼ぶと、私の上に覆いかぶさってきた。
雨に濡れた頬に、真幸の暖かい右手がかかる。