「じゃあ、着いたら連絡しなさいよ。インスタントばかりじゃなくて、たまには料理しなさいね。」
「わかってるって!じゃあね。冬休みにまた帰るから。」
もう。
お母さんの心配性。
ガタン…ゴトンゴトン…
あたしを乗せた新幹線は、走りだした。
お盆で地元に帰省していたあたしは、田舎のつまらなさに飽き飽きして、早く東京に帰りたかった。
隣いないし。荷物乗せちゃえ…
あ、大学のレポート書かなきゃ…めんど…
…………
あたしは知らないうちに、眠ってしまった。
何分位たっただろうか。
ギイー…、カタン…。
「……ん?」
隣に誰か座った音がして、あたしは目を覚ました。
隣には、30代半ば位のさえないサラリーマンが座っていた。
(どうせならカッコいい 人がよかったな。)
あたしはまた目をつむった。…が…その時…
ミニスカートでむき出しになったあたしの太ももに、男の手が触れた。
「……ちょ…!」
怒鳴りつけようと男の方を見たが、男は知らん顔をしている。
しかし、手はいやらしく、円を描くように太ももを触る。