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赤すぎんちゃん

赤ィ  2006-08-22投稿
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「いってきます♪」
ワインとパンをカゴに入れ家を出る。今日は、大切なおばぁちゃんのお見舞いだ。
「森は危険だから寄り道せずに真っ直ぐお婆ちゃんの家へ行って来るのよ。」
赤いズキンを被った女の子はママから言われた通りに一本道を真っ直ぐ歩いた。

『赤いズキンのお嬢さん』

ふと何処からか呼ばれた気がして辺りを見渡す。
すると、
樹と樹の間から鋭い目付きの狼がこっちを見ていた。
『こっちへおいでよ♪お婆さんのお見舞いにソレだけじゃ寂しいでしょ?』
狼はカゴを指差しながら女の子に微笑む。
「ダメょ狼さん。寄り道しないでってママに言われたの。森は危険なのよ?」

『そうなんだ…。残念だな、お婆さんが喜びそうな花がすぐそこに咲いてたんだけど…』

狼はショボンと肩を落とすと背を向
けて樹の間から姿を消した。

(お花…)

女の子は少しだけならと狼の後を追った。

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