…もしかして勃起したら骨折しやすくなるとか…!?
と、変に不安になった私に、真幸は小さく「………タタヘンネン」と言って下を向いてしまった。
その言葉が「勃たへんねん」に変換されるまでかなり時間がかかった。同時に、変に考えてしまったことに脱力感を覚える。
でも…勃起しないって…さっきまで元気そうだったのに…
「なんで?」
考えがそのまま口に出てしまう。すると真幸はもっと小さくなって、今までに聞いたことの無いような、泣きそうな声でこう答えた。
「…緊張…してまうねん……」
すごく罪悪感に駆られたような声。そのまままた、ぷいっと私から顔を背けてしまった。
…さっきの聞き方がマズかった気がする。傷つけた―――。
『ごめん』の一言を発することも躊躇われるような重い沈黙の中、私は真幸の肩を恐る恐る抱いた。真幸が私のために一生懸命になってくれたのに、私は何もしていない…
それどころかこんなに傷つけて…
……すごく申し訳なくなった。
こんな重い空気は耐えられない。自分のせいでこんな風になった真幸を見てたら、…心臓がイタくなる。
何かできることはないか、とあれこれ考えを巡らせる。ふと、―――\r