恍惚とした表情で余韻に浸っている彬の膝に手を掛け脚を大きく開かせる。
息が落ち着くのを待ってやる余裕など無かった。
「あっ…、や…」
秘部を晒されて彬の顔が羞恥に染まる。
そういう仕草がそそるという事をこいつは知らないのだろう。
自分と彬のモノでぬめる指で奥に潜む蕾を擽ると、ビクリと躰を震わすと同時にそこが収縮する。
つぷり、と指先を侵入させるが、当然の事ながらそこはきつく、異物の侵入を拒んでいた。
「…んンっ」
「彬、力抜いて…」
自分達の体液を潤滑油代わりにゆっくり指を進める。
相変わらず指をきつく締め付けるが、中は蕩けそうなほど熱い。
指一本を飲み込んだ所で彬の顔を見ると、眉間に皺を寄せ、少し苦しそうな表情をしていた。
「痛い？」
「ん…ちょっと。でも、大丈夫」
彬の表情を窺いながらゆっくりと指を動かす。
引っ掻く様に、そして押し広げる様に中を解し、徐々に指を増やしていった。
初めは苦しそうだった彬の吐息に艶が混ざり始める。
「ぅあっ…あ、…は…」
萎えかけていた彬自身も勃起し、涙を流し始めた。
手の動きを早め、出し入れする度にぐちゃりと淫らな音を立てて聴覚からも犯してゆく。
「はぁ…ん…、あ…イイっ…気持ち…イ…」
自分ももう限界だった。
彬の耳元に唇を寄せ、耳朶を掠める距離で息を吹き込む様に囁く。
「彬…挿れたい」
彬の肩がビクリと揺れる。
閉じていた目が薄らと開かれ、快楽に潤んだ瞳で見つめられて囚われる。
(こいつは…)
ゆっくりと彬が手を伸ばし、俺の背中に腕を回す。
「い…いい、よ。…きて…佑兄が…欲し…」
熱に浮かされ掠れた声で誘われ、思わずゴクリと唾を飲み込む。
(何処でそんな誘い方を覚えたんだ…)
抑えが効かなくなる。
埋めていた指を引き抜き、自分の昂ぶりを宛てがうと一気に貫いた。
「いっ…あああぁっ！！」
「ぅあっ…キ…ツ…っ」
いくら指で解したとは言え指とは比べ物にならない質量に悲鳴をあげる。
かなりの締め付けに喰い千切られそうだ。
背中に回された彬の手にも力が篭り、皮膚に爪が食い込み傷を作る。
「ああぁ…！佑…にぃ…」
「あ…きら…っ」
[3353] 
[1] 
[0]
