部屋に入るなり俺達は着ている物を全て脱ぎ捨てた。
と言っても風呂上がりの今から寝ようって状態だったから、着ている物などTシャツとズボンと下着くらいな物だったが。
裸で抱き合い、ベッドへなだれ込む。
互いの分身は既に緩く熱を持ち始めていた。
彬の顔中にキスを施し、最後にもう一度長く深い口付けを交す。
唇を貪りながら片手を下肢へと伸ばし彬の中心を握った。
「んんっ…!ふ…あぁ!」
ビクリと反応する躰を快く思いながら手を動かした。
「あっ…や…、ちょっ…待って、佑兄!待って!」
突然抵抗を示して彬が俺を押し退けて起き上がる。
どうしたのだろうか。
俺も起き上がって彬の表情を窺う。
向かい合って座った彬は、乱れた呼吸を落ち着かせようとしているようだ。
「彬?」
「俺一人、気持よくなっちゃ、ズルイっしょ?」
「?」
「佑兄も一緒に…」
そう言って彬は手を伸ばし、俺のものを握ってきた。
背筋をゾクゾクと快感が走る。
彬が俺のを握っている。
そう考えただけで彬の手の中でドクンと自身が大きくなったのが分かった。
「あ、今、大きくなった」
「バ…カ、言うなっ」
彬の意図している事を理解して自分も握り返し、二人で扱き合う。
お互い男だ。何処が感じる箇所か知っている。
「あぁ…っ、佑兄…!スゴ…っ」
「彬…イイよ…っ、気持ちイイ…」
一気に高みへと登り詰めてゆく。
キュッと指先に力を入れ、裏筋を強く押し上げると、彬はビクビクと痙攣しながら俺の手に欲望を吐き出した。
「あ…――っ!!」
声にならない悲鳴。
絶頂と共に彬の手にも力が篭り、まるできつい最奥を思わせるような締め付けに俺もその手の中に吐き出した。
「はぁ…はぁ…」
互いに荒い息を吐き、脱力した彬が俺の肩に頭を乗せる。
その首筋には前回付けた痕は既に消えていた。
以前付けた場所を思い返し、その場所に吸い付いて新しい印を刻む。
「アッ…」
紅く浮かび上がった所有の印に、満足げに口付けを施した。