奥さんはふっきれたように微笑んでる…
「一週間前…くらいかな…奥さんと飲み会で一緒になったみたいで」
「どうしてバレたんですか?」
「私とあなたの声…。奥さんから聞いたらしいよ…」調子に乗って何度もするうちにわかったに違いない…
「ご主人…怒ったでしょう?」
「そりゃあ始めは…でも…あの人嫉妬しながらそれを楽しんでる…あなたと同じ。」
「そんな…僕は…」
奥さんは見透かしたように僕のものを握った…
「主人も…その晩…すごかった…」
思い出したのか、奥さんは興奮して僕にキスしてきた…
ご主人とアヤがやって来た…緊張する…相手は浮気相手の旦那で、妻の浮気相手…謝っていいのか、罵っていいのかわからない…
相手もそんな複雑な顔をしていた…
よく見るのは初めて。中年太りの体型で、奥さんには不釣り合いな感じ。アヤもアヤだ…萌えアイドルに群がる男にはこんな男が多い…
「どうも…」
四人はぎこちなく会釈を交わした。お互いの本来のパートナーに、恨みの一瞥…
変な沈黙…
「元は…僕が原因なんですね…」
ご主人は力なく笑った…
「まあ…そうですが…お陰でこうして奥さんと仲良くなれた…」