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Better 4

 2006-09-08投稿
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サチが加わったその部屋は酷く不思議な空間だった。

「ねェ,あたしタバコ買ってくるうー」

「…え?」

彼女は確か19歳で,煙草も犯罪だ。

「ダメだよサチ?早死にしちゃう」

「早死にとかどうでもいーわ。吸わなきゃ死ぬ」

サチの気迫に負けず,波は淡々と話す。

「死なないって。ね,昼ご飯食べよ」

「しょうがないねェー…波ちゃんの言うことは聞かなきゃダメかな??ねェ,真坂さん」

急に話を振られる。あまり喋らない俺は,この女と上手く話せない。

「ぇ…ああ。そうだな」

そして夜が来る。

「ねェ真坂さん,あたしどこで寝ればいーのォ」

「…えっと…ベッドで波と寝たら?」

波が怪訝そうな顔をした。

「ぇ,あたしは良いけど先生は…?」

「ぁ…俺はソファーで良いから」

他人が家に住むと,当然性行為も疎かになる。

「優しいねェー真坂さん。セックスしたかったら場所交換したげるからァ,遠慮なく言って?」

したいからソファーに行ってくれ,なんて言えない。

「ぁ…うん」

一応返事だけした。

「ぁ,テレビ見てい?ぷっ●ま見たァーい」

「どうぞ」

そう言ってから俺は,洗濯機を回す為に脱衣所へ向かった。ピ,ピ,と操作ボタンを押している途中,背後に気配を感じた。

「…先生?」

波の声。俺は振り向かず,操作しながら喋る。

「ん」

波は後ろから俺の背中にぴったりくっついた。ぎゅ,と抱きついてくる。

「…」

「…どうした?」

操作が終わって洗濯機はガタガタ動き始めた。

「ごめんね。放っとけなくて。勝手に家に呼んで」

サチの事だ。

「…大丈夫,俺は」

手を外し,波の方を向いて言った。

「でも…」

波は珍しく顔を赤らめていた。文の続きを促すように,今度はこちらから抱きしめる。

「…何?」

「あたし…したい」

更に赤面した彼女が可愛くて愛おしくて,もっと強い力を腕に込めた。

「なみ…」

「先生?…苦しいよ」

「ん…」

「ッ……」

彼女の好きな,軽いキスをした。同時に,良い場所が有るのを思い出す。

「…風呂入ろうか?」

--つづく--

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