座ったまま抱き合っているその下で俺達は繋がっている。
軽く腰を突き上げると、更に結合が深くなり、まるでそれを待っていたかのように彬の中が蠢いた。
「ぁんっ…は…」
突き上げる度に彬の口からひっきりなしに溢れる矯声。
誰が聞いているわけではないが、唇で塞いでその声を飲み込んだ。
「んっ…ん…っ…ん…」
だんだんと早くなる腰の動きに合わせるように、彬も自ら腰を振る。
激しくなる摩擦に、ぐちゃぐちゃと漏れ聞こえる淫猥な水音が静かな夜の部屋の中でやけに大きく響いていた。
繋がったその状態で彬を押し倒し、覆い被さる。
両足を肩に担ぎ、恐らく繋がっている様子が彬にも見えるであろう高さに腰を抱え上げて見せ付けた。
「彬、見て…?俺達、繋がってる…」
「あ…ゆ、佑兄…」
「ずっと、お前とこうしたかった…」
「ん…、おれも…」
ギリギリまで引き抜いて、真上から一気に貫いた。
悦びに彬の中がうち震える。
「ああぁっ…ん、は…ゆ、佑…っ」
「っ…は…彬…」
「佑兄…もっと…、もっとキテ…」
ねだられるままに腰を打ち付けた。
互いの境界線が溶けてなくなるのではないかと思うほど、深く熱く交わる。
「佑…っ!も、もう…」
彬が限界を訴え、己の限界も感じて彬の最奥を強く抉った。
「ああぁぁ…っ!!」
「く…っ!」
四肢を痙攣させて彬が達し、合わせて収縮した腸壁に全てを持っていかれる。
己の熱が吐き出される度にビクビクと震える彬の躰。
彬の中から自身を引き抜き、彬にとってかなりキツかっただろう体勢から解放してやる。
ぐったりと四肢を投げ出し、熱に浮かされたその躰は、前よりも色っぽくなった気がするのは気のせいだろうか。
“恋をすると人は綺麗になる”というのは本当かもしれない。
そして彬を綺麗にしたのは間違いなくこの俺。
ちょっとした優越感、だ。
「彬…」
胸を大きく上下させ、荒い息を吐いている彬に触れるだけのキスをする。
合わさった視線は涙で潤み壮絶な色気を醸し出していた。
汗ばんだ胸に散った彬の残滓を舌で舐め取ってゆく。
「ぁ…佑兄…っ」
「ごめん、彬…。俺、止められそうにない…」